半夏生は先人の知恵から
日本古来の風習に、雑節という暦日があります。雑節は、日本人の農作業と照らし合わせた季節の生活文化から生まれた独自のもので、 気候の変わり目として、農業の大切な目安とされています。節分(2月3日)、八十八夜 (5月5日頃)、半夏生(7月2日頃)、土用(1月17日、4月17日、7月20日、10月20日頃)、彼岸(3月20日、9月23日頃)などです。直近では7月2日に半夏生があります。夏至から11日目に当たる7月2日ごろから、7月7日の七夕までの5日間を半夏生といいます。田植えは半夏生に入る前に終わらせるものとされ、この頃に梅雨が明けます。その頃タコやうどんを食べるなどの食習慣もあります。
半夏生にはタコを食べる
何を食するかは諸説ありますが、その地域性を反映したものだという説があります。タコを食べるという食習慣は関西で始まったもので、作物がタコの足のように根を張ることを願ったというのが由来だそうです。また、タコの足は八本で縁起のいい末広がりの数字でもあります。
タコはタウリンを多く含み疲労回復効果もあるなど、この時期に食べるのは理にかなっています。しかしながら裏事情としては、日本有数のタコの漁獲量を誇る兵庫県明石市から大量のタコが出荷されるので、この販促のために作られた話ともいわれています。
タコ料理は、食卓にはお馴染みの食材
讃岐地方では、半夏生にうどんを食べる習慣があるのだとか。この時期に収穫された小麦で打ったうどんが振る舞われたからです。福井県では、油のノリの悪いこの時期のサバを何とか売るために「夏バテを克服のため、サバで栄養を取ろう」と呼びかけたそうです。7月2日は「タコの日」「うどんの日」「サバの日」とされているのは、このような裏事情もあったのですね。長い間に培われてきた知恵と経験から生まれた風習といえるでしょう。
ゼストクックでタコの惣菜を
ところでゼストクックでは、この時期にタコのお惣菜をおすすめしています。前述のように、タコは栄養価が高く、いろんな料理に使われている人気の食材です。
現在のように、医学や栄養学が発達していない時代に生まれた風習ですが、当時の人々は、旬の食材を食べると体にいいことを、実感していたのでしょう。それだからこそ、現代まで受け継がれ今もなお続く風習となっているのではないでしょうか。ゼストクック各店で、タコ料理を品定めするのも楽しいですよ。