夏野菜は神様がくれた贈り物
今年の夏はエルニーニョの影響もあり冷夏と言われておりましたが、ここ数日、関東では気温が35度近い真夏日が続いています。このまま8月前半も真夏日が続くと予想されていますが、この暑さから体力は消耗し、熱中症にも陥りやすいので、体調管理には十分気を付けたいものです。そこで、今回は夏の食材から、健康維持の助けとなる料理や食べ方を考えてみました。
火に強いゴーヤのビタミンC
通常、ビタミンCは加熱によって失われますので、普段の食事だけでビタミンCを摂取するのは意外と難しいものです。
ゴーヤは唯一、加熱調理をしてもビタミンCが摂取できる野菜です。皮が硬くビタミンCの含有量が豊富なため、短時間での加熱であれば、ほとんど壊れません。その含有量はトマトのなんと5倍!
沖縄では昔からゴーヤチャンプルを食されますが、ゴーヤと一緒に炒める豚肉にはビタミンB群が豊富に含まれています。
このビタミンB群は疲労回復に効果があるだけでなく、良質のたんぱく質を含むので、お肌の健康維持にも大きな役割を果たしています。沖縄は豚肉消費量が多く、健康で長寿なのも頷けます。
つまり、ゴーヤのビタミンCと豚肉のビタミンBが同時に摂取できるゴーヤチャンプルは、沖縄の暑い夏を乗り切る為に生み出された、先人たちの知恵の結晶とも言えるのです。
侮れない枝豆の効用!
お父さんの夏の晩酌の定番である、ビールと枝豆。枝豆は、タンパク質、カリウム、鉄分、ビタミンBなどを多く含みます。特にカリウムは、過剰な塩分を排出する利尿作用を促します。枝豆のタンパク質にあるメチオニンはビタミンB1、ビタミンCと共にアルコールの分解を促し、肝機能の働きを助けるので、飲みすぎたアルコールも、ちゃんと排出してくれるのです。枝豆が二日酔いに効く、というのはこういう作用があるからなんですね。お酒のおつまみには最適といえるでしょう。
またオルニチンも含まれています。この成分は美肌・若返りに効果的な成長ホルモンの分泌促進の役割を果たし、疲労回復機能が高いアミノ酸の一種で、シジミなどに多く含まれていることは有名ですが、実は枝豆にも沢山含まれているのです。
アンチエイジングに欠かせない「かぼちゃ」
かぼちゃに代表される栄養素といえばベータカロチンが有名ですね。このベータカロチンは抗酸化作用が強く、粘膜を強化してくれるので、ウイルスの侵入予防に良いといわれています。ガンやC型肝炎予防にも効果的だそうです。その上、赤ワインに含まれることで知られる、ポリフェノールも多く含まれています。ベータカロチンとポリフェノールで最強の抗酸化作用=アンチエイジングが期待できるのです!
旬の夏野菜は栄養の宝庫!
ほかにも、茄子はカルシウム、鉄分、アントシアニンなどが含まれています。きゅうりやバナナにはカリウムが多く含まれ、まさに夏に必須の手軽な健康食材といえましょう。
夏には様々な栄養素を含んだ野菜がありますが、大事なことは、旬の時期こそ、栄養価が高いということです。厳しい暑さを乗り越えるために、神様がくれた贈り物で、夏を健康に乗り切りましょう。